「外大短歌」(発行:外大短歌会、編集:中山かれん)第8号(2017年11月)から。
空間は次々開かれ空間は次々閉じられ 鳩が翔びゆく 三井 修(特別作品)
ピアノ向きらしい手指で土を掘る断じて何も埋まっていない 千石 龍
ハルシオン美しき名よ満月の都市には都市の獣が溢れ 大浦こはる
トリケラトプスの角のあいだに腰かけて海まで向かう ともだちがいる 左久間瑠音
足湯から足を抜くとき宗教画のようだと思う誤読だらけの 山城 周
鯖缶がつぎつぎ開き魚という魚が平野を泳いでゆきぬ 上條素山
どことなくレイプ目みたい週明けの雨に打たれたヘッドライトは 黒井いづみ
くはがたの頭部、眠れる蛇の肌 さやぎそよめく いる/いた者は 藤松健介
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