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2017年5月ふらんす堂
『音符』は金子敦(1959 - )の第5句集。栞:杉山久子。
作者は「出航」所属。
色白の子が日焼子に言ひ返す
状差しの最上段に猫じやらし
立春や図鑑の上の虫眼鏡
恋猫が古き手紙の束を嗅ぐ
膨らんでより風船の揺れはじむ
ドレッシングの分離してゐる日永かな
緑蔭に憩ふピエロの無表情
甲板へ七夕竹の運ばるる
ジャグリングのごと筒放る卒業生
狐火に音叉の響き吸ひ込まる
水底に金魚の餌の辿り着く
手花火の煙を浴びて少し老ゆ
吊し柿三列目まで日の当たる
いちまいの枯葉をかざす無言劇
鉄条網ひとつひとつの棘に雪
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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