「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2016年6月号から。
深緑の茶罐開けたる新茶かな 小澤 實
子供の日夕明るきに飲みはじむ
若竹の林一ト道にまつすぐに 高橋睦郎(季語練習帖)
大工終れば左官の仕事水ぬるむ 大谷景子
腰椎模型神経黄色春日さす 川崎榮子
三寒四温チーズケーキのふちに皺 弓緒
かたまりをほぐせば子猫五匹なり 佐藤昭子
春塵の眼鏡拭くよハーブの香のティッシュ 天野正子
女の子同士もヴァレンタインの日 沼田美山
其角忌や箪笥の上のキンチョール 榮 猿丸
男雛の太刀抜いてみるなり飾るとき 森下秋露
利き酒の盃七つ桜の夜 望月とし江
フレコンバッグ一千万個に詰め汚染土や春野に積む 須藤迪之相
最近のコメント