2015年
角川書店
『凛』は渡辺純枝(1947 - )の第4句集。
渡辺純枝は「葭の花」会員、「青樹」「晨」「濃美」同人を経て、2011年より「濃美」主宰。
うぐひすや暁の崖ぬめぬめと
びしびしと消ゆる血縁桃の花
珠の如き男の子舞ひけり山櫻
深く入る藪の八十八夜かな
かんむりに青葉のしづくお稚児さん
夏料理しづかに使ふフォークかな
ふらんすの子の髪甘しハンモック
眠る子の汗を淋しと眺めをり
豆を干す老婆は豆の色をして
母が家まで行く電線か秋燕
仲秋の褪せ美しき銀屏風
茶の花や病む身は人と離されて
枯山を飛び出してくる白き水
母が家は白一色の大襖
霜柱早や踏まれあり奥の院
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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Yuja Wang Shostakovich 1st Piano Concerto
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