「儒艮」(編集発行:久保純夫)vol.13(2015年8月)から。
松下カロ「女神の言葉――豊口陽子へのアプローチ」他を掲載。
烏瓜しばらく脳が揺れており 久保純夫
蓮の実をこりこりと食べ戀人よ
少年が少女の硯洗いけり
白絣淫らな無垢というがあり
少年の眼(まなこ)に古りぬ藤の花 和田悟朗(特別招待作品)
年の暮料理番組ばかり見て
傾(かたむ)けば川となりゆく春の水
恋人の男同士や桜鯛 原 知子(招待作品)
県道や水着のままで渡りおり
稲光手をふれあへば石になり 松下カロ(招待作品)
次々に石柱仆れ昼寝覚
生きもののごとき配管山躑躅 伊藤蕃果(招待作品)
麦藁蛸そこで弁慶ぐぐつてみんと 嵯峨根鈴子(招待作品)
仙人掌のひらく気配の水まくら
葛餅や人に汚れし帰り道 曾根 毅(招待作品)
したたりの奥に村ある大和かな 妹尾 健(招待作品)
さくらんぼひとつぶ口に大往生 藤川游子(招待作品)
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Japan - Quiet Life
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