「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2014年12月号から。
白髪を七三分けや花野を来 小澤 實
火守るは年守るなり終夜(よもすがら) 高橋睦郎(新竪題)
萩分けて湯川秀樹の和歌を読む 水田晴子
去来墓所古切株を猪穿る 早崎直子
血まみれぞ罠に残りし猪の足 馬場尚美
敵機爆音集なる音盤や終戦日 石橋志野
生れたてのでで虫二ミリ白く透け 髙見恵子(追悼/髙見恵子、川又憲次郎選20句から)
街にもらふ柄無し団扇やすぐあふぐ
金環蝕宇宙に生くる吾涼し
帰宅即眠る女や台風裡 村越 敦
けずりひに氷蜜(ひみつ)五種がけ錦なる 堀田季何
秋の夜を二夜陣痛もて過ぐる 相子智恵
生るるとは秋澄む光見ることぞ
熱き子が熱き乳飲み秋深し
水捨てて草の濡れたる秋暑かな 押野 裕
ビートルズ赤盤探す蔦這う店 左官屋宇兵衛
サンリオSF文庫並べて良夜かな 田中 槐
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「うま味と生命」東京シネマ1968年製作
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