2013年
マルコボ.コム
キム・チャンヒ(1968 - )は、松山で刊行されている俳句ライフマガジン「100年俳句計画」の編集長。
句集『COSMOS』は誰でも安価に出せる、CDよりやや大きめの判型の句集叢書「句集スタイル」の見本を兼ねた刊行だったらしい。
ファンタジックな発想ながら、竹を割ったような勢いのある口語調の句集。
冒険に出ようぜ小鳥が来てしまう
二月とはアンドロイドの吐いた夢
大鍋にはみ出す春の牛の骨
宇宙ステーションが八手の花だった
洗濯機の中の朧に鰐が住む
片陰にミッキーマウスの取れた鼻
どうも仙人掌が歩きだしている
A「残暑」B「犬の臭い」どちらか選べ
皿のキノコが人間に見えてきた
十月やアトムは武器を持つ子ども
殺人のニュースと妻のマフラーと
鉄塔が歩き出す夜に群れる蝶
晩夏光いずれ遺跡となる都会
飛魚になって地球が小さくて
雷の先に天使がいたような
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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句集『COSMOS』より-No.2
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