2014年
角川学芸出版
山根真矢(1967 - )は「鶴」で星野麥丘人、鈴木しげをに師事。
2000年に第15回俳句研究賞を受賞。このときの発表号は都内に住んでいた頃、図書館で見た記憶がある。
『折紙』はその第1句集で2句組みで202ページ。受賞後ずいぶん時間がかかっている。
ゆふぐれの顔は鹿にもありにけり
少年の時間の余る夜店かな
湾岸道路分岐繰り返して晩夏
縄跳をやめてほつそり立つ子かな
トラックに積まれて消えぬ海の家
幼子は鰈貰ひぬ鮭祭
ハロウィンの夕日の小樽運河かな
春の浜さびし鉄路のあればなほ
盤石と思へば羆こちら向く
冬の雨鬱の字に似てマンドリル
海牛の五色に満ちて箱眼鏡
素麺でいい素麺がいいと言ふ
きと止める自転車早く泳ぎた
押入は沼の昏さや春夕
名探偵東西にゐる夜長かな
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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