2014年
百句会編集局
先に句集『異熟』を出している斉田仁の拾遺的句集。
私家版、限定50部で、100句強とインタヴューを収録。全32ページ。
蛇穴を出てつまらんと言いにけり
深海に鈴の音する涅槃かな
もぐろ福造の帽子が置いてある春夜
亀鳴いて他にも何か鳴きにけり
葬列の中をゆらりと春の鮫
春の野を行けばへこへこへこみけり
ツチブタと俺の無気力夏終わる
鳥兜芽吹いた場所を覚えておく
海底電線のたくっている星月夜
闇汁にぶちこみしもの浮いて来ず
懐手して体制の側にいる
寒夜の鏡の見知らぬじじいは誰でしょう
裸電球の圏内はただ雪降るだけ
赤紙は季語ではないぞ若い諸君
古池や俺が飛び込む水のおと
※本書は関係者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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ARCHIVIO IEM Tchaikovsky's Symphony N° 6 Патетическая - Orch. Mariinsky, Valery Gergiev
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