「豆の木」(編集・代表:こしのゆみこ)No.18(2014年4月)から。
20周年記念号。作品の他、句集評、紀行文等いろいろ。
透明な傘をすべつてゆく秋よ 宮本佳世乃
象のいた後の日溜り二月来る 守谷茂泰
かたつむり風が満ちたら帰ります 吉川真実
鉄棒の少女さかさま冬ぬくし 吉田悦花
生きるとは蛸の足には動く疣 上田信治
カステラのざらざら攻めてくる春眠 上野葉月
折鶴は肛門で立ち秋暑し 大石雄鬼
望むらくは蜜豆にあと少し豆 太田うさぎ
生ビール輝きながら来たりけり 柏柳明子
ミモザミモザ生まれてはじめての立ち読み こしのゆみこ
数へ日といふいちにちの暮れにけり 齋藤朝比古
冷蔵庫とぢてさよなら雑司ヶ谷 西原天気
ユーミンに声似る治り際の風邪 白井健介
砂に降る夕立にんげん同士が樹 田島健一
翼たたんで麦秋の風に一泊 月野ぽぽな
夢みるは三月に失ひしもの 内藤独楽
よろしくてよ毛皮夫人の脱ぐ構へ 中嶋憲武
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安部公房 ・渡邊格 対談完全版
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