2014年
ふらんす堂
『春夏秋冬』は尾野秋奈(1944 - )の第7句集。
「童子」入退会後、「船団」と「大(ひろ)」入会という経歴で、跋は坪内稔典。
3句組みで本文124ページ。
札幌の名残の雪を遊びけり
ヤアときて春雨傘の黒たたみ
桜蕊降る偉さうな墓ばかり
叔母上の薄き肩吹くリラの風
小満や飯が残ればおにぎりに
夏蝶の十勝平野をとび発てり
草矢吹く城址といふにただの原
立葵立つてゐるのがつらさうで
汗かいてとなりのもんじやに口出して
八月の空は運河に落ちてゐる
カクテルの青好き秋が来てるから
家系図に女と書かれ草雲雀
露の玉一+一は二にならず
晩秋の空は青くてたいくつな
葱切ればこの世の水のあふれ出る
※本書は著者より寄贈を受けました。記して感謝します。
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