「翔臨」(編集発行:竹中宏)第79号(2014年2月)から。
会員の今小路小百合についての小論2本あり。執筆は堀本吟、大谷阿蓮。
雲の峰アラームのない置き時計 竹中 宏
井の底から枯野の天にいたる軸
戦間期に晩年を得て干し外套(コート)
天使未熟に岩稜(いはかど)にたちクリスマス
今生を蛍で血も吸へまいなんて 今小路小百合
フィラメントちぢれて灯る寒卵 加田由美
事務ペンの細かき動き遠雪崩 槌井元子
鶺鴒のサイドミラーに執着す 西川章夫
見る者のなき谷にこそ濃き紅葉 小林千史
小春日の御所公開に散水車 河村喜代子
鉄線のモノクロームは慈父のごと 上羽美津子
「亡びるね」と先生の声雲の峰 小笠原信
バイオリン木の匂ひして冬旱 百尾庸子
外套はわれらが屍吊り並べ 小山森生
毛糸編む無限に時のあるごとく 中野真由美
しばられて石炭袋バルザック 山田 都
廃屋の重き柱を炉に焼べる 河地住美
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怪奇大作戦 第07話 「青い血の女」
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