俳句同人誌「今」(編集・保坂敏子、発行・瀧澤和治)2013年夏-第2号から。
88ページと俳誌としては厚め(同人・会員が多い)。散文ページは写真も多め。
特集は「福田甲子雄」。
《「先生、句集の題は『草の勲章』としようと思うんですが、どうでしょうか」。福田さんが自信満々に切り出した。ところが、龍太さんは「『草の勲章』ねえ…」と言ったまま次の言葉を出さない。(中略)福田さんはひたすら黙って龍太さんの次の言葉を待っていた。「葈耳(おなもみ)もそうですが、人の体にくっついていく草を『草虱』と言うんだよね」と龍太さんが言った。すると、「草虱、草虱がいい。『草虱』に決まりだ」。福田さんは即座に叫んだ。》(中村誠「『草虱』の周辺」)。
夏野菜分けて女の輪がとける 斎藤史子
山ざくら産衣のやうな空のいろ 城 松喜
石積みて地水火風空竹落葉 瀧澤和治
信長に見つめられゐて心太 原 桐子
一番茶フォッサマグナの端に摘む 宮沢健児
コンビニの人の出入りも緑の夜 村瀬 勗
エイプリルフール骨格の標本図 大隈チサ子
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Dusko Goykovich Quintet - I Miss You So
88ページと俳誌としては厚め(同人・会員が多い)。散文ページは写真も多め。
特集は「福田甲子雄」。
《「先生、句集の題は『草の勲章』としようと思うんですが、どうでしょうか」。福田さんが自信満々に切り出した。ところが、龍太さんは「『草の勲章』ねえ…」と言ったまま次の言葉を出さない。(中略)福田さんはひたすら黙って龍太さんの次の言葉を待っていた。「葈耳(おなもみ)もそうですが、人の体にくっついていく草を『草虱』と言うんだよね」と龍太さんが言った。すると、「草虱、草虱がいい。『草虱』に決まりだ」。福田さんは即座に叫んだ。》(中村誠「『草虱』の周辺」)。
夏野菜分けて女の輪がとける 斎藤史子
山ざくら産衣のやうな空のいろ 城 松喜
石積みて地水火風空竹落葉 瀧澤和治
信長に見つめられゐて心太 原 桐子
一番茶フォッサマグナの端に摘む 宮沢健児
コンビニの人の出入りも緑の夜 村瀬 勗
エイプリルフール骨格の標本図 大隈チサ子
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Dusko Goykovich Quintet - I Miss You So
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