「草樹」41号(2012年9月、草樹編集部編集/吉田成子発行)から。
桟橋の少女の素足長くして 安澤静尾
憎し憎しとおもうばかりの藤の色 宇多喜代子
「憎し憎し」が何事かと思うが、「おもうばかりの」でワンクッション入る。情動的反応を通じて立ち上がる、重なりあった藤の色の厚み。
れんげ田に沈めば冥土かもしれぬ 大西静城
荒梅雨の灯を耿耿とぬるき風呂 吉田成子
巻頭に「俳句史探訪/来し方と私的史料――「草樹」の現在――(後編)」という対談がある。貝塚放朗・鳥海むねき、司会・渡辺和弘。
その中で朝日新聞「歩き出す言葉たち」欄に載った若い作家の《朝顔に目薬さしてさしあげる》なる句が批判されているのだが、作者の名がわからないままにされているのが、読者としては気持ちがよくない。あの欄は10~15句がまとめて掲載されるはずだが、これがその中でこれだけ取り上げて云々するにふさわしい句であったのかどうかも不明。
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Eurythmics - Beethoven (I Love To Listen To)
桟橋の少女の素足長くして 安澤静尾
憎し憎しとおもうばかりの藤の色 宇多喜代子
「憎し憎し」が何事かと思うが、「おもうばかりの」でワンクッション入る。情動的反応を通じて立ち上がる、重なりあった藤の色の厚み。
れんげ田に沈めば冥土かもしれぬ 大西静城
荒梅雨の灯を耿耿とぬるき風呂 吉田成子
巻頭に「俳句史探訪/来し方と私的史料――「草樹」の現在――(後編)」という対談がある。貝塚放朗・鳥海むねき、司会・渡辺和弘。
その中で朝日新聞「歩き出す言葉たち」欄に載った若い作家の《朝顔に目薬さしてさしあげる》なる句が批判されているのだが、作者の名がわからないままにされているのが、読者としては気持ちがよくない。あの欄は10~15句がまとめて掲載されるはずだが、これがその中でこれだけ取り上げて云々するにふさわしい句であったのかどうかも不明。
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Eurythmics - Beethoven (I Love To Listen To)
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