「ぶるうまりん」(須藤徹編集・発行)19号から。
特集は「俳句の風景学入門」。オギュスタン・ベルク、中村良夫、独歩の『武蔵野』(及び当然のごとく柄谷行人)などを引いた論考が並ぶ。
マヌカンの百人鬘(ヅラ)を外して嗤う 須藤 徹
老人が少年になる円周率
家政婦と鶏の見ている浮いてこい
背景の薔薇整えて介錯す
アルタイル無限図書館は六角形
グラシン紙の向こう艦隊の燃えている
黒揚羽塚本邦雄が蝶ネクタイ 小倉康雄
白髪の嬰児が嗤うは核禍なり
骨壺に金魚を泳がす涼しさよ
ゴムまりの凹み転がる梅雨に入る 吹野仁子
0と1の支配に背く滝行者 田中徳明
魚になり店内泳ぐ春の日や 齋藤 泉
卯の花腐し窓から覗くのっぺらぼう 松本光雄
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Iannis Xenakis - Psappha
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