「静かな場所」(対中いずみ発行)第7号(2011年9月)から。
招待作品に髙柳克弘が登場。
評論では青木亮人による田中裕明論「はるかなる帰郷―田中裕明の「詩情」について―」が今号より連載開始。
時代が近すぎて客観的な視座が得にくいと無手勝流を装いつつ『花間一壺』収録の一句《鉋抱く村の童やさくらちる 裕明》から、能因法師の新古今集入集歌《山里の春の夕暮きてみればいりあひの鐘に花ぞ散りける》を引き出したところで初回は終わりだが、次号以降どう展開することか。
さみだるる海に咲く花なかりけり 髙柳克弘
サンダルをさがすたましひ名取川
この髙柳克弘「光堂」15句は、「鷹」2011年9月号に「崩れし「おくのほそ道」をゆく」と題して発表された一連と一部重複した、震災の反映の見られる作。
木の螢草の螢と指さして 対中いずみ
三伏の二の腕細き阿修羅かな 満田春日
ひんやりとゆすらの花も庭下駄も 森賀まり
*****************************************************
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。