「澤」(小澤實主宰)1月号は間村俊一・小澤實「対談 俳句の不思議」、この1年間に「澤」に発表された句から会員(約半数にあたる159人)が12句ずつを選出した「澤の12句」を掲載。
「澤俳句鑑賞」には今回から小川春休と上田信治が登場。
渡津海(わだつうみ)いま血の海や初日の出 高橋睦郎
梅干せる笊やバイクの荷台の上 小澤實
島本町に田中裕明贔屓の藤寿司を訪ぬ。鱧のうきぶくろを笛と称すれば
鱧の笛鳴るべうもなし酒酌める
鮭遡上骸となれる鮭の上を 眞瀬雪延
新松子雨真つ直ぐに降りにけり 岡本春水
障泥烏賊(あおりいか)目をむき出すや提げ持てば 松野篤子
誰何され誰何しかへす夜長かな 川上弘美
鹿肉の夕餉鹿栖む森の宿 葛西省子
帰るよと蜜柑の皮に消す煙草 栗生
アフリカをヒト出てはるか火恋し 宮下晴吾
つゆけしや古代銀貨の横顔も 野崎海芋
自転車を担ぎ登るや初紅葉 笠井たかし
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