「らん」no.48 winter 2010

　送って頂いた雑誌からの句の紹介だが、先日パソコンが壊れ（ついでに自分も不調中）、代替機からのネット接続までは出来たが慣れないタッチパッド操作で肩が凝って仕方がない。
　今回は抜粋も少なめに。

雪女郎になりても母よ戻り来よ　　九牛なみ

からころと修道院へ紛れ込む　　皆川燈

長泣きのサックス揺する日本細胞　　五十嵐進

亡霊祭　裏がえしのまま　眠りこみ　　伊東聖子

虹の根で抱きあうよユニクロとランバン　　金子彩

　ランバン (Lanvin) は、フランスのファッションブランド。格差を超える恋か（追記＝この金子彩氏、句柄があまりに若々しいので毎回失念してしまうのだが、現在100歳に近いご高齢とのこと）。

サイレンの千切れてメリークリスマス　　嵯峨根鈴子

目薬をさせば山河のみな枯るる　　中村光三郎

地球はまるく洋梨の歪なる　　鳴門奈菜

自動ドアーのときどき開かず枯野人　　もてきまり