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2008年11 月16日 (日)

コメント

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野村麻実

今月号の豈、拝見しました。
安井浩司さんの新作が50句も載っていたので驚きました。

全体的に暗い句が多い中で、
「雁行くや空の高さに海あれど」
と晴れ晴れしい美しい光景を最初の句に持ってこられたセンスは
素晴らしいと思います。
海岸近くの山に登ると、本当に目の高さに水平線があって、
「タンカーが空に浮いてるっ!」と思った事があるんです。
きっと晴れなんでしょうね。
「白鳥はかなしからずや」と対照的な世界をみた思いです。

「死鴉を吊るし春空からす除け」
はなんだか怖いけれど、印象的です。

「白山蛇(かがち)は生まれずにただ分離して」
なにかの伝説を踏まえた句なのでしょうか?
もしそうでなかったら、蛇が脱皮する瞬間をこのように表現するとは美しいですね。

にしても、
「主はときに蜘蛛のごとく後ろより」
主ってコワいんですね。。。
恩寵とかそういうのを意味しているようにはみえません。。。。

「実忌や夕空うつくし止血帯」
「草屋根の蛇仰ぎわれ生きんとす」
しみじみきます。

止血帯の緊張感と締付けられ感、漠然とした不安感が、
「空うつくし」で昇華されているように思えます。


ところで、同じ豈47号に載っていた、
恩田侑布子さんの句も、とても好きです。
一種の凄みがあって。女性ならではのものだと私は思います。
「たまの汗玉の涙に変えまじく」
他の句の「句」らしさにくらべてふいっと人柄が出ているようで、
肩肘を張って生きている私にはとても共感できる句です。

伊東宇宙卵さんの
「ストレスがだいぶたまったが、しかたない。」
なんだかとても共感です。しかたないしかたない。。。。

関悦史

>野村麻実さま

この号はとにかく、安井浩司の新作が読めたのが良かったですね。
伊東さんの記事はいま上げましたが、恩田さんのも追ってちょっと紹介しましょうか。

それにしても、さっきニュースを見ていましたが、かからなくていいストレスをかける人には困りますね。

野村麻実

まったくです。。。。やる気が損なわれます。。。本当に。

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